新宿の中古カメラ屋の隅っこで、ぼんやり。

古いカメラを、時々新宿に売りに行く。
今日も、いつもと同じ店に行こうと思ったら、
目の前に、中古カメラ買取、という小さな看板があった。
たまには、違う店に行ってみるか、と、看板の示す方へ進み、
階段を下りる。

地下一階にあったその店に入った。
壁面は全て、ショウウィンドウ。店の中心にも、
ガラス棚に入った古いカメラとレンズ。
床のコンテナにまで、袋で包まれたカメラ。
入り口入って、右側に、背の高いカウンターがあった。
店主は、客と話していた。

「買取お願いします」と言って、
カウンターの端に、自分の荷物を置いた。
しばらく、店内を見て回る。
オリンパス ペン、あ、うちにも二つある・・・。
ニコンFやら、ニコマート、F2・・・・。
私が以前、お気に入りだったカメラ、ニコンEMを探す。

あった。。。懐かしいな。
それにしても、あまりにも多くのカメラ。
状態はどうなんだろう。
カメラは、少なくとも、一ヶ月に一度はシャッターを
切ってやらないと、内部にもカビが生える、と聞いたことがある。

ぐるりと回って、また、カウンターのところに戻る。
まだ、話し込んでいる。
客は、背の高いひょろっとした若い男の子。
話の感じから、いかにもカメラっ子という感じである。
カウンターに並べられたカメラやレンズ。
カビをチェックしたり、作動を確認しているようだった。

カウンターの脇に、小さな木のスツールがあったので、
それを少し端に引き寄せ、座った。
いつもの悪い癖。足を組んで、腿の上に頬杖をついて、
ぼんやりする。

周りじゅう、カメラ。足元には、写真の技術本。
店内を流れる音楽。ピアノの音を聞きながら、
待っていた。

「お待ちどうさま」
持っていったカメラをあれこれ確認した後、
「これは、おじいちゃんのかなんか?」と店主が聞いてきた。
「あ、違います。」
その後、少し話。
自分の父はカメラマンだった、自分は、あのカメラがお気に入りだった、
この店は何だか、とても、落ち着きますね、
こういうカメラやレンズに囲まれているのって、好きです。。。

店主は、状態の悪いカメラを、予想以上に高く買ってくれた。
多分、「買取できません」と言われると思っていたのだが。
「お食事代、くらいだけどね。また、遊びに来てくださいな。」

偶然。
久しぶりに、面白い店を見つけた気がして、
建物を出た後、振り返って、場所を確認した。

その後、新宿通りの石橋楽器店に行って、
ギターをひとつ売ってから、帰った。

一日中、ぼんやりしていて、帰るなり、
寝てしまった。

二時間くらいしてから起き出して、
やることやって、今、これを書いている。
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テーマ: エッセイ | ジャンル: 小説・文学
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