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大好きな木と、大嫌いな自分の。

土曜の駅前通り。
店の前にまかれた水を
暖かい日差しがじわじわと吸い上げていく。
爽やかな、少し冷たい乾いた風。
光にきらめく街路樹の若葉。

旅をしていた時を思い出すな。
グリニッジビレッジの朝。


家の近所。
毎朝通る道沿いに、屋敷林がある。
子供の頃から知っている、大きな樹木。
その当時から、人気のない古びた、庭の大きさの割りに
小さな家があった。
絵本に出てくるような、謎めいた家。

周りを囲む林は、崖っぷちから坂の中腹まで広がっていて、
昔は違っていたのだろうか?
今は無秩序に、自分の力で伸びやかに枝を伸ばしている。
手入れをされていない木。
中には静かに、朽ちていったものもあるのだろう。
野生化された、木のための庭。

しばらく前から、「国有林」という看板が、
通りからよく見える場所に立っていた。
その後、看板は、林が競売にかけられていることを知らせるものに、
変わっていた。

近所に「都市型マンション建設反対」などの幟が現れ始めた。
ここ一週間ほど前からは、地元の人たちのグループ・・・と言っても、
十人位・・・が屋敷林の目の前の家の駐車スペースに、
テーブルや椅子を並べて集まっていた。
メッセージが日に日に増えた。
時々、署名を集めているようだったが、いまいち、勢いがない。
こちらから声をかけて、署名した。

今朝、いつものようにそこを通ると、マイクスピーカーを持った女性が、
林の方に向かって、言っていた。
「土曜日の朝です。まだお休みになっている方もいらっしゃるのですから、
騒音を立てないでください!」
確かに、電鋸の音が聞こえる。
ふと見ると、ちょうど切り倒された若い木が、地面に体を横たえるところだった。

その瞬間、目に入ったのは、「伐採」という文字。
突然、のどの奥、胃よりも上あたりを冷たい何かで
ぐっと締め付けられるような感覚に襲われた。

世界中のあらゆる場所で、毎秒、様々な、人間の欲望の為に、
木が切られている。そんなこと、分かってる。
そして、自分が、その伐採をとめることが出来ないことも、分かってる。

小さな努力・・・それが発揮するのは、本当に小さなこと?

分からなくても、やる気持ちが、自分にはある?

きっと、涙する資格はない。
でも、せめて、涙させて。

溢れそうになった涙をこぼさないように、
強い朝の光が、私の目からも、水分を吸い上げて、
かさついた目をぎゅうっと押さえつける。

木が好きだから、泣きたい。
それなのに仕事場に急ぐ自分は
一体、どういう奴なんだろう?

引き返して、何かしたい!と思いつつ、
引き返さない自分は・・・。
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草抜きの魅力? | Home | やっぱり私は、信じたいな。

コメント

道端にゴミが落ちていた時
拾って捨てようって気持ちにはなるけど、実際は急いでいる時だったり、近くにゴミ箱がなかったりで拾わずに通り過ぎてしまう。

その時の後味の悪いこと。

2006/05/07 (Sun) 00:29 | kyun? #- | URL | 編集

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